扁桃炎・扁桃摘出の手術について、一問一答形式で回答します。 詳しい説明は、体験記①②③をご参照ください。
手術関連
受けて良かった?
凄く良かったです!
怖く無かった?
持病から解放される期待の方が大きかったです!
どうしたら受けられる?
信頼できそうな耳鼻科専門医に相談して大病院を紹介してもらいましょう。
又は、大病院に直接行くこともできます。この場合、紹介状が無いので、選定療養費(5000円)が余分にかかるのと、偶然診断した医師が執刀医になる可能性が高くて医師選定ができないのがデメリットです。
また、若手の実験台にされる可能性もあります。病院の担当割を事前にチェックして、良さそうな先生がいる曜日を狙いましょう。
私は、慢性扁桃炎で沢山の医師にこれまで診て貰ったので、その中で信頼できる耳鼻科の先生に「大人の扁桃炎に強い医師に心当たりないか?」聞いたところ、「大学同期に打ってつけの奴がいる!」と紹介していただきました。
医者から勧めないと言われたんだけど?
別の医者に当たりましょう。耳鼻科推奨。内科医は専門外ですし、私の経験上ネガティブです。
どの病院がいい?
神尾記念病院を勧めますが、大混雑が予想されます。
早期に受けたければ、以下のサイトで耳鼻咽喉科・頭頚部外科の専門性を医師が高く評価した病院が探せます。東京以外の方は、検索条件を修正して再検索してください。
名医がすすめる耳鼻咽喉科・頭頸部外科 を専門分野とする東京都の病院27件【QLife病院検索】
また、上記の検索に近所の病院が無ければ、以下の検索結果の上位の中から近所の病院を受けるという選択肢もあります。 なお、以下の件数は扁桃摘出術の件数ではありませんが、一番近くて病院別内訳があるものを選びました。元データは、DPC統計という公的データです。
東京都の扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎の治療実績・手術件数【QLife病院検索】
更に、病院のウェブサイトを見て、耳鼻科専門医の人数や麻酔科の有無を確認しましょう。
他に受けた人を知っている?
受けた人を直接4人知っていますが、突っ込んで話を聞いたのは2人だけです。
まず、叔父が大昔に受けたそうですが、局所麻酔で凄く痛かったそうです。それを子供の頃に聞いていたので、長らく二の足を踏んでいました。 しかし最近、自分より重症な同僚が口蓋扁桃摘出術を受け、大成功してすっかり健康になったのを見て、手術への期待と安心感が高まりました。医術は確実に進歩しています。
4人全員が受けて良かったと口を揃えています。
会社を何日休まないといけない?
最低入院期間は病院毎に異なりますが、最低7日は休まないといけないと考えてください。大出血があれば、入院期間延長となる可能性もあります。
また、退院直後は、喉の痛みで食事が十分に取れないため、体力が落ちます。できれば休養したいところですが、電話や会議も少しならできないほどではないため、退院直後から働くことも可能な状態でした。でも、出来ることなら、土日含めて12日程度の連続休暇を取りたいところです。私は有給が余っていたので、念のため14日休みました。
海外では日帰り手術が普通のようですが、海外は医療費が異常だからという事情もあると聞いたことがあります。日本でも日帰り手術をしているところがありますが、普通の病院が7-10日の入院としているのには理由があり、短期入院の病院での手術は正直お勧めしません。
術後生活関連
術後の痛みの強さと期間は?
私の場合、術後、1~2日はほぼ痛くありませんでした。特に手術当日は、全くと言って良いほど痛みがありませんでした。
これは焼いての止血が十分だったからと思われ、焼いた部分が剥がれるにつれて痛みが出てきました。
3日目から痛くなり始め、術後6-8日目がピークでした。ピーク時は、扁桃炎の重症期よりも痛いですが、痛いのは食事中だけであり、痛み止めで何とか耐えられます。
術後2週間でかなり痛みが取れ、術後3週間にかけて痛みがゼロになっていきました。
病院食は美味しい?
うどんだけ微妙でしたが、他は十分美味しかったです。昔はともかく最近の病院食は美味しくなっているのだと思います。病院差もあるかも。
私は味の基準が高めで、例えば、ランチ外食も平均1000円オーバーのため、普通よりも厳しい基準だと思います。
何を食べると回復が早い?
タンパク質、亜鉛、アルギニン、ビタミンC辺りを多めに摂取すると創傷の回復に良いです。特に亜鉛は摂取しにくいので、ウィダーインゼリーの紫色のパックで補っていました。
どんな食事が食べやすい?
舌をあまり動かさずに喉に流し込めるものです(飲み込むではなく、流し込むと痛みが少ないです)。具体的には、やっぱりスープ系で、なめこの味噌汁など、ぬめりがあると更に良し。
固形物は論外で、トマトなど酸味があるものは、やはり厳しいです。モモは好みではないのですが、病院食で出たモモ缶が異常に美味しく、柔らかく食べやすかったので、持ち込みおススメです。
柔らかいタンパク質補給源として、豆腐は毎日食べました。なるべく高級な豆腐を選びました。また、アミノ酸も欲しいので、ビタミンCも豊富な白菜の漬物も毎日食べました。
点滴は何日くらい?
私の病院は、手術当日を含めて3日しか点滴しませんでした。他のブログは、4-5日程度している方が多いようなので、かなり短いと思います。 点滴が取れた翌日からシャワーOKでした。
術後しゃべれる?
喋るのは、苦痛ではありませんでした。ただ、口蓋垂(いわゆる「のどちんこ」)が3倍くらいに腫れて、喋ると舌の奥に乗り上げてしまい、それが邪魔でした。
退院時には、腫れが半分くらいになっているので、仕事復帰の心配はそんなにないと思います。会議や電話対応も可能です。
後遺症は?
出血等はなく、順調に回復していたのですが、食事が普通にとれるようになってから味覚障害に気づきました。
味覚障害は、
①味がしない、変な味がする
②味覚が減退する
に大別できますが、私は後者です。
味覚減退箇所は、のど越しです。飲みこむときの旨み感知が3-4か月ほど減退しました。それほど気にならないレベルではありましたが、やっぱり治ってくれて良かったです。でも、仮に治らなかったとしても、この程度であれば自分は許容範囲と感じていました。
原因はおそらく、扁桃切除時の舌咽神経切断ではないかと思います。他のブログでは、開口器で下を押さえつけることが原因と皆書いています。ただ、神経切断による味覚障害は、論文を読むと割とあるようです。軟口蓋にも味覚はあるので、大錐体神経が原因かもしれません。
費用・保険関連
いくらくらいかかる?
手術・入院費用は、3割負担で10-15万円程度です。
高額療養費・付加給付・傷病手当金が適用されれば費用を減らせます。
詳しくは体験記①を参照してください。
他には、術前検査に5000円くらいかかります。 術後検診は、特に何も無ければ1000円もしないと思います。
入院生活で必要な費用は?
病院は、テレビが時間単位で有料となっており、テレビカードの購入が必要なのですが、9日間で5000円分のテレビカードを購入しました。これが一番想定外に高くつきました。
後は、毎日の水ペットボトルと間食などで4000-5000円程度かかりました。
保険金は下りるの?
入院給付金は普通下ります。手術給付金は下りない可能性が高いです。加入している保険会社のコールセンターに聞いてみましょう。
医療保険に入ってないから費用が心配なんだけど?
確定申告で医療費控除を受けられ、税金を減らせるかもしれません。
「1年間の医療費支払金額合計(同居家族含む)」から「10万円(年収200万円未満なら年収の5%)」を差し引いた金額を医療費控除として差し引けます。
なお、医療費支払金額合計には、薬局で購入した薬(花粉症薬など)も対象となりますので、レシートを取っておくと良いでしょう。
※保険金で補填された金額分は、医療費控除の対象外です
保険金の請求ってどうやるの?
保険会社毎に異なりますが、Webか紙で申請することで請求します。
漢字名称の生保は紙申請のみが多く、カタカナ名称の生保はWeb申請可が多い印象です。紙申請の場合、所定の申請用紙を事前に入手しておくと、振込期間の短縮ができます。
保険金請求に診断書は必要?
一般的に、
入院給付金⇒診断書不要(病院の領収書のコピー提出のみでOK)
手術給付金⇒診断書必要(発行費用は、5000-10000円くらい)
です。
なお、保険に加入してから間もない請求の場合(2年以内は間もないと判断されます)、入院給付金でも医師の診断書を要求するところが僅かにあります。私の病院の診断書発行費用は凄く高くて、1万円もしました。これは自己負担でした。
保険金はどのくらいで支払われる?
特に問題無ければ、請求から1週間以内に支払われます。調査が入ると、1~3か月程度かかることがあります。
保険金を請求したら保険料が上がったりしない?
大丈夫です。上がりません。損害保険の場合、その後の保険料が値上がりすることがありますが、生命保険(医療保険含む)は、請求有無は保険料に一切影響しないので、気にせず請求しましょう。
術前の扁桃炎の状況
頻度や重症度はどうだった?
頻度
手術直前半年⇒月1ペース
その前の一年間⇒年1回程度
その更に前まで⇒年1-5回程度
多分、扁桃炎で合計100回以上病院に行っています。子供の時の方が頻度が多くて、社会人になってから頻度が低下しました。
重症度
熱は大体38度台後半。過去4回だけ40度台を経験したことあります。
扁桃炎は、慣れのため、そこまで苦しく無かったです。点滴は一回くらいあるかもしれません。入院歴や切開歴はありません。
抗生物質飲まないと治らないけど、飲めばすぐ治る状態でした。抗生物質は、第二次世界大戦の負傷兵用に開発され、戦後に一般に普及しました。結構最近の話です。もし戦前に生まれていたら、おそらく扁桃炎で早逝していたことでしょう。今の時代で良かったです。
どんな抗生物質飲んでた?
重症時は、ジェニナック(抗菌剤)一択です。劇的に効きます。初処方は東京慈恵会医科大学の附属病院でしたが、後に近所の耳鼻科でもよく処方されるようになりました。ジェニナックが効かなくなったらヤバいと少し思ってました。
次に効いたのは、ジスロマックです。 クラリスロマイシン、クラビット、フロモックスも時々処方され、割と効きました。
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